2020年5月21日 08:00【自治体の脱プラ・その3】西日本の自治体の脱プラスチックへの取り組み

プラスチックごみが細かな粒子となって海に漂い、生物の体内に溜まったり、塩などの食品に紛れたりしていることが世界的な問題となっています。

またプラスチックのリサイクルが追いつかず、ごみが溜まり続ける問題も深刻化しています。

 

世界中が脱プラスチックを目指す中、日本国内でもさまざまな取り組みが進められています。

今回は、西日本(中部地方~九州・沖縄地方)の地方自治体が実施している脱プラスチックへの取り組みをご紹介します。

 

静岡県浜松市の竹ストロー実証実験

静岡県浜松市は、2019年7月に市内の飲食店で「竹ストロー」の普及に向けた実証実験を行いました。

細い在来種の矢竹を使った竹ストローは、市内で竹林の保全や竹材の活用に取り組んでいる企業組合が、市の依頼により開発したもの。

市内の2店舗に約1,000本の竹ストローを配布し、飲み物を注文した来店客に使用してもらいました。

 

使用者にアンケートをとったところ、匂いも気にならず違和感がないなどの感想を得たそうです。

この取り組みを受け、近隣の小中学校から教材にしたいという声が上がったり、広島、大阪などから問い合わせが来たりするなど、反響が広がっています。

 

京都府亀岡市のプラスチック製レジ袋禁止条例

マイバッグとレジ袋
京都府亀岡市では「かめおかプラスチックごみゼロ宣言」を出し、レジ袋の有料化や啓発活動を行っています。

2020年3月には、議会で「亀岡市プラスチック製レジ袋の提供禁止に関する条例案」が可決されました。

この条例により、プラスチック製のレジ袋は有料も含めて店舗での提供が禁止され、微生物により自然分解される生分解性の袋や紙袋も無償配布は禁止されます。

施行は2021年1月からで、同年6月以降は条例に従わなかった事業者名が公表される予定です。

 

レジ袋の有料化は国も義務付けする方針ですが、亀岡市の条例はさらに踏み込んだもので、全国初のプラスチック製レジ袋配布の禁止規定です。

「2030年までにプラスチックごみゼロ」を実現させるための第一歩として、市全体で取り組みが進められています。

 

愛媛県のマイボトル・マイカップ推進

マイボトルを持った女性
愛媛県では、マイボトル・マイカップ推進の一環で、2018年度からサッカーJ2リーグの地元チーム「愛媛FC」と連携した啓発事業を行っています。

愛媛FCのホームスタジアム内にマイボトル・マイカップ持参の啓発ブースを設けて、環境に関する展示やマイカップの人気投票ができるコーナーなどを設置しました。

他にも、オリジナルのマイカップを販売したり、チームのマスコットキャラクターが使い捨て容器の削減を呼び掛けたりといったタイアップキャンペーンを進めています。

 

また、県民の関心を高めるため、マイボトルのデザインコンテストも実施されています。

コンテストには小学生以下の子どもから成人まで、さまざまな年代の方からの応募が集まりました。

2019年に愛媛大学と協同で行ったプラスチック資源循環シンポジウムでも、会場に給水サーバーを設置してマイボトル・マイカップの持参を促したり、シンポジウム参加者にマイバッグをプレゼントしたりなど、さまざまな形で啓発活動に取り組んでいます。

そのほか、県内の515店舗でエコバッグの持参を呼び掛けるキャンペーンを行ったり、県内の3Rに取り組む企業の取り組みを紹介する展示会を開催したりと、いろいろな脱プラの取り組みを行っています。

 

福岡県北九州市のごみ袋のバイオマス化

福岡県北九州市では、植物由来のバイオマスプラスチックを使用することにより焼却時に発生するCO2を削減する取り組みを行っています。

市では「プラスチックスマート推進事業」として、10月の「市民いっせいまち美化の日」、「清潔なまちづくり週間」にあわせ、ボランティアによる大規模な海岸清掃活動を行っていますが、その際に使用するごみ袋を原材料の一部にバイオマスプラスチックを含むごみ袋に切り替えをしました。

2020年度からはこれを拡大し、家庭用の指定ごみ袋にもバイオマスプラスチックを一部使用した袋を導入しています。

 

また、市の「環境未来技術開発助成」の重点分野に「プラスチック関連」という項目を新設。

企業や研究機関などがプラスチックのリユースやリサイクル、バイオマスプラスチックに関する技術開発を進められるよう、助成金で支援する取り組みを進めています。

そのほか、国連環境計画(UNEP)と連携して東南アジアで海洋ごみの削減に関するワークショップを開催するなどの、グローバルな脱プラ活動も行っています。

 

おわりに

今回は中部、近畿、中国・四国、九州・沖縄地方の自治体で実施されている脱プラの取り組みをご紹介しました。

条例で意識を高めて取り組みの強化を図ったり、スポーツチームとコラボしたり、バイオマスの技術開発を支援したり、市民向けのワークショップで実体験を増やしたりと、さまざまなアプローチで脱プラの取り組みが進められています。

 

脱プラ活動は同じ活動の繰り返しだと、マンネリ化して意識低下にもつながります。

今回ご紹介した取り組みを参考に情報を集め、少しずつ新しい活動を増やして、脱プラスチックの取り組みを息長く続けていくことをおすすめします。

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Categoly: 特集 営業担当 三原

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